第58回全日本手をつなぐ育成会全国大会(分科会)

1114日・15日の2日間にわたって滋賀県大津市で第58回全日本手をつなぐ育成会全国大会 滋賀大会が開催され、参加してきました。

初日は13の分科会が行われ、私は第5分科会のかさねあい(高齢化)に参加しました。 

親亡き後の問題は非常に関心が高く一番参加者の多い分科会でした。

午前は北海道の地で、自ら建設された知的障害者の入所施設「手稲この実寮」を廃止し、通所施設に転換し地域生活をめざして活動されている、札幌この実会の加藤孝氏が「共に歩んで38年(共生・共働)まだまだ最後まで(共死)」と題して基調講演をしていただきました。民間の企業から32歳で福祉に転じた経緯や「手稲この実寮」で寮長となって利用者とともに住み込みの実践など心温まるお話をしていただきました。

加 藤氏の実践や行動に制度なんか関係ない今一番必要なことをやるだけ、そのためには、嫌われようがあらゆることをやる。当事者の目線でというゆるぎない姿勢 に圧倒されました。話を聞いて、共生きという事は、すなわち共死に(ともじに)するということ。自分にもその覚悟ができました。

午後からのセッションでは入所施設の立場から・社協の立場から・本人の立場から提言者が活発な議論を展開しました。

「入所施設も捨てたもんではない、緊急におけるシェルターの役目をしている」「アパートの生活は地域生活?繋がりがない。繋がりこそ自立への道」と重利氏(社会福祉法人 弘徳学園施設長)

「残された家族のことを考えて、元気なうちにきちんと遺言書を作成しておくことが大切です。」と山口氏(大津市社会福祉協議会)

また、山口氏はNPO法人で成年後見制度を担う事例をあげていただきとても参考になりました 

その後の質疑応答でも、質問の多くが「遺言書有効性」や「成年後見制度」に集中し関心の高さをうかがわせました。  

 作業所でも親の高齢化が問題になっています。親が亡くなれば経済的に大変になり年金だけでは満足な生活が送れません。少しでも所得保障が出来るように工賃アップに取り組み、親同士が気兼ねなく交流し、お互いに支え合い、情報を交換し、学びあう場にしていきたいと思います。